この記事は、こんなあなたに向けて書いています。 何ヶ月も肩の痛みと付き合っている。休めと言われて休んだ。電気も当てた。マッサージも受けた。その場は少し楽になる。でも、また投げると痛い。もう「一生このままなんじゃないか」と思い始めている――そんなあなたへ。
「野球肩」という言葉を、私たちはあまり使いません
いきなり、少しだけ厳しいことを言います。
もしあなたが今まで通ってきた治療院や病院で、あなたの肩を診るなり「あー、野球肩ですね」と言われたなら――正直に言って、その相手は、野球選手の肩に本当に向き合ったことがない可能性が高いです。
なぜなら「野球肩」というのは、野球選手の肩が痛くなった状態をひとまとめにした俗称にすぎないからです。中身はインピンジメント、腱の炎症、関節唇の問題、可動域の問題など……それぞれ別の原因であっても、まとめて同じ「野球肩」という言葉に押し込められている。原因が違えば、やるべきことも、治るまでの道のりも、まったく違うのにも関わらずです。
それを「野球肩ですね」の一言で片づけて、全員に同じ電気を当て、同じようにマッサージをして、同じようなストレッチをやらせる。これこそが、あなたの肩が治らない最大の理由です。
この記事では、なぜ野球肩が治らないのか、その「本当の理由」を、プロ野球選手や甲子園常連校の現場で選手の肩と向き合ってきた立場から、正直にお話しします。
「休めば治る」で、あなたは何ヶ月を失いましたか
多くの選手が、こう言われてきたはずです。
「投げすぎだね。しばらくノースローで」 「痛み止めと湿布を出しておくね」 「痛いところに電気を当てて、様子を見ましょう」
そして、言われた通りに休む。痛みは、たしかに引きます。でも、それは当たり前なんです。
はっきり言います。炎症は、放っておいてもそのうち治ります。 休めば痛みが消えるのは、治ったからではなく、痛みを起こしていた炎症がいったん鎮まっただけ。原因はそのまま残っている。だから、あなたが投球を再開したとたん、また同じ場所が痛くなる。
「休む→痛みが消える→投げる→また痛い」。この無限ループの中で、あなたは何週間、何ヶ月という、二度と戻らない競技の時間を失っていくのです。
治らない肩には、「痛みの奥」に必ず原因がある
ここで、痛みの構造を整理させてください。これを知ると、なぜ今までのやり方で治らなかったのかが、はっきり分かります。
第1層:痛み(炎症)
投げると痛い、という表面の症状。休めば引く。でもここだけ抑えても再発する。
第2層:痛みを起こしている原因
たとえば、肩の前が痛い(上腕二頭筋長頭腱の炎症)としても、その炎症を引き起こしている犯人は、肩ではなく広背筋の硬さだったりします。広背筋が硬いせいで肩がうまく動かず、一部に負担が集中して、腱が炎症を起こす。この場合、いくら痛い肩の前を治療しても、広背筋が硬いままなら、また同じ炎症が起きる。
第3層:その原因を作った、さらに奥の原因
そして本当に大事なのはここです。「じゃあ、なぜ広背筋が硬くなったのか?」
多くの治療院は、第2層まではたどり着けます。硬い広背筋を見つけて、緩める。だから、その場は良くなる。でも――「なぜ硬くなったのか」まで遡れない。 だから、緩めてもまた硬くなり、また痛くなる。
この「原因の、そのまた原因」を突き止めない限り、あなたの肩は絶対に再発します。
本当の原因は、治療院のベッドの上ではなく「グラウンド」にある
では、広背筋を硬くした「奥の原因」は、どこにあるのか。
答えは、あなたの投球そのものの中にあります。
- 力を入れるタイミングが、ほんの少しズレている
- リリースポイントが、本来より前だったり後ろだったりする
- 単純に、球数が多すぎる
- あるいは、良かれと思ってやった筋トレのやりすぎ
こうした**グラウンド上の「動きのクセ」や「使い方」**が、特定の筋肉に負担を蓄積させ、それが広背筋を硬くし、その硬さが肩の炎症を生む。原因は、肩から遠く離れた場所と、あなたの動作の中に隠れているのです。
さらに言えば、その動作のクセの背景には、心理的なものすら絡んでいることがあります。「暴投したらどうしよう」というプレッシャー、「早く投げなきゃ」という焦り。そういう心の動きが、ほんの数ミリ、腕の角度や力の入れ方を変えてしまう。
――これが、「野球肩」がそんなに簡単に治らない理由の正体です。原因は、ベッドの上で肩を触っているだけでは、絶対に見つからない場所にあるのです。
なぜ、整形外科でも治らないことがあるのか
ここまで読んで、こう思った人もいるかもしれません。「じゃあ、ちゃんとした病院に行けばいいのか」と。
もちろん、病院での検査は絶対に必要です(後で詳しくお話しします)。でも、それだけでは足りないことがある。理由をお話しします。
医師がどれだけ精密な画像を撮り、どれだけ豊富なエビデンスを並べても、「あなたがグラウンドで、実際にどう動いているか」までは、画像には写らないからです。力を入れるタイミングのズレ、腕を上げるほんの少しの角度、投げる瞬間の心理――これらは、レントゲンにもMRIにも映りません。
そして厄介なことに、それを一番知っているはずの選手本人ですら、自分の感覚をうまく言葉にできない。「なんか、投げにくい」「ここらへんが、しっくりこない」。それが精一杯です。
この、現場(グラウンド)と医療(病院)のあいだにある深い溝。ここに、多くの野球肩が治らずに取り残されているのです。この溝を埋められるかどうかが、治せる人と治せない人の分かれ目になります。
Plus ONEが「本当の原因」にたどり着く方法
では、私たちPlus ONEが実際に何をしているのか。包み隠さずお話しします。
1. まず、エコーで「体の中」を客観的に見る
Plus ONEでは、エコー(超音波画像観察装置)を使って肩や肘の内部を評価します。炎症、骨や靭帯の損傷といった器質的な問題があれば、それをはっきり画像で確認します。もし専門的な検査や治療が必要な所見が見つかれば、後述する連携医療機関へ、責任を持ってお繋ぎします。「なんとなく凝ってますね」といった、勘だけの施術は一切しません。
2. 画像に問題がないのに痛い――ここからが本番です
実は、野球肩で本当に多いのが「画像上は大きな問題がないのに痛い」ケースです。ここでこそ、私たちの真価が問われます。一般的な理学検査だけでなく、院内で実際に投球動作を再現してもらったり(Plus ONEにはネットスローができる環境があります)、あなたが実際にプレーしている動画を見せてもらったりして、”グラウンドでの動き”に近づけて評価します。
3. 何より大切にしているのは「対話」です
検査や動作をしてもらいながら、その時々の感覚を、とことん細かく聞いていきます。ここで効いてくるのが、私たち自身のトレーナーとしての現場経験と、プレーヤーとしての経験です。選手がうまく言葉にできない感覚を、こちらから引き出し、時にはこちらが代わりに言語化してあげる。「もしかして、こういう感じですか?」と。この対話ができるかどうかが、原因特定の質を決めます。
4. 診るのは肩ではなく、足の先から指の先まで「全身」
痛いのは肩でも、原因は肩にないことがほとんどです。私たちは足部から体幹、頸部まで、全身のつながりの中で症状を見ます(実際、足元に問題が隠れているケースが本当に多く、それがPlus ONEでインソール作製を始めた理由でもあります)。
そして正直にお伝えすると、「この症状にはこの手順」というマニュアルは存在しません。原因は本当に、十人十色だからです。 大まかなパターンはあっても、一人ひとり少しずつ違う。その”少しの違い”に合わせて、使う治療器も、アプローチも変える。その微差を見逃さないことが、私たちの仕事の核心です。
実際に、「どこでも治らなかった肩」が変わった選手たち
言葉だけでは伝わりにくいので、実際のケースをご紹介します(個人が特定されないよう配慮しています)。
ケース1|何年も投げるたびに痛んだ、20代の草野球選手
高額な自費診療の専門院を渡り歩き、投げ方指導もトレーニング指導も受けてきた方でした。施術直後や次の試合は投げられる。でも一度投げると、次はまた2週間空けないと痛くて動かせない。その繰り返し。どこへ行っても、肩しか診てもらえなかったそうです。Plus ONEでは、股関節と首を中心に施術を進めました。結果、約3ヶ月かけて、連日の試合でも痛みなく投げられる状態に。今では登板前のメンテナンスとパフォーマンスアップで通ってくださっていて、以前は120km/hに届かなかった球速が、もうすぐ130km/hに届こうとしています。
ケース2|整形外科で「あと2ヶ月ノースロー」と言われた小学生
ある整形外科でリトルリーガーズショルダーと診断され、2ヶ月のノースロー。再診で「まだ治っていない、さらに2ヶ月」と言われたお子さんでした。ですが、痛み自体は最初の1週間ほどで消えていた。さすがにご家族も限界を感じ、当院へ。診てみると、所見はごく軽度で、胸郭の硬さも許容範囲。ただ、他院の医師の診断がある以上、私たちが勝手に判断することは絶対にしません。 事情を説明し、私たちが信頼する専門医に改めて診ていただきました。結果は問題なし。その後は私たちがフォローし、余計なノースローをすることなく復帰。後遺症も再発もありません。
こうしたケースは、決して特別ではありません。「肩しか診ない」やり方から抜け出せば、変わる肩はたくさんあるのです。
→ 競技復帰・パフォーマンスUPのサポートについて詳しくはこちら
私たちが、西武ライオンズのチームドクターと連携している理由
最後に、これはとても大切なことなのでお伝えします。
私たちは、自分たちの手技や経験を過信して、抱え込むようなことはしません。エコーで見て、少しでも専門的な医療判断が必要だと感じれば、迷わず医療機関にお繋ぎします。
Plus ONEは、埼玉西武ライオンズのチームドクターであり、埼玉整形外科スポーツクリニック院長の山田唯一先生と連携しています。手術や精密検査が必要なケースでは、優先的かつスムーズにご案内が可能です。
「治せることは全力で治す。でも、医療の領域は医療に委ねる」。この線引きを誠実に守ることが、結局はあなたの体を守る一番の近道だと、私たちは考えています。
「一生治らない」なんてことは、ありません
もしあなたが今、「この肩は一生治らないんじゃないか」と、ネットで答えを探しているのなら――どうか、その前に一度、私たちに話をさせてください。
あなたの肩が治らなかったのは、あなたのせいでも、努力不足でもありません。原因が、まだ正しく見つかっていなかっただけです。痛い場所だけを見るのではなく、全身と、あなたのグラウンドでの動きから、本当の原因を一緒に探しましょう。
競技に打ち込める時間は、驚くほど短い。その大切な時間を、これ以上「休んでは痛い」の繰り返しで失わないために。
まずは、お気軽にご相談ください。LINEなら、今の状態をお聞きするだけでも構いません。
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監修
Plus ONE鍼灸接骨院|さいたま市北区・日進 代表 堀口晃平(理学療法士・鍼灸師/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー) 浦和学院高校野球部 専属トレーナー、プロ野球選手 個人トレーナーとして、第一線でアスリートの身体と向き合ってきました。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療効果を保証するものではありません。症状には個人差があります。強い痛みや腫れ、しびれ等がある場合は、まず医療機関を受診してください。

コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 肩の記事でも書きましたが、あえて同じ書き方をします。 […]